ELRepo リポジトリについて

Enterprise Linux (以下、ELRepo) リポジトリは、エンタープライズ・リナックス用の RPM リポジトリを提供します。

また、Red Hat Enterprise Linux (RHEL)、CentOS、その他 OS 用のリポジトリを提供しており、メインは、ハードウェア用のパッケージとカーネルですが、主に以下のパッケージを提供します。

  • ハードウェア関連パッケージ
  • ファイルシステムドライバ
  • ウェブカメラ・ビデオ・ドライバ
  • グラフィック・サウンドドライバ
  • ネットワークドライバ
  • カーネル

後で詳しく説明しますが、ELRepo は、4つのリポジトリチャネルをサポートしており、その中の一つが Enterprise Linux Kernel Repository (elrepo-kernel) です。

この elrepo-kernel を yum インストール時に有効化することによって、現時点で一番最新の安定版カーネルをインストール、もしくは、アップデートすることができます

なので、最新版のカーネルへアップデートを実施する際には、ELRepo を導入した方が良いです。

ELRepo リポジトリ追加

ELRepo は、CentOS 7 用のリポジトリ以外にも CentOS 6 と CentOS 5 用のリポジトリを追加することも可能です。

CentOS 7 以外の追加方法については、先ほど紹介した本家サイトの URL をご確認ください。 (やり方はさほど変わりません)

この例では、CentOS 7 のカーネルを最新安定バージョンにアップデートするための事前準備として、CentOS 7 用の ELRepo リポジトリを追加します。

Step 1. CentOS 7 用の ELRepo リポジトリ追加

ELRepo リポジトリを追加するためには、RPM-GPG-KEY をインポートした後、ELRepo リポジトリ用の RPM をインストールします。

ELRepo リポジトリインストールRaw Code(S)Raw Code(T)
# rpm --import https://www.elrepo.org/RPM-GPG-KEY-elrepo.org
※正常なら何も表示されない

# rpm -Uvh http://www.elrepo.org/elrepo-release-7.0-2.el7.elrepo.noarch.rpm
http://www.elrepo.org/elrepo-release-7.0-2.el7.elrepo.noarch.rpm を取得中
準備しています...              ################################# [100%]
更新中 / インストール中...
   1:elrepo-release-7.0-2.el7.elrepo  ################################# [100%]

Step 2. ELRepo リポジトリの中身確認

後は、elrepo.repo の中身を確認します。

elrepo.repo 中身確認Raw Code(S)Raw Code(T)
# cat /etc/yum.repos.d/elrepo.repo
### Name: ELRepo.org Community Enterprise Linux Repository for el7
### URL: http://elrepo.org/

[elrepo]
name=ELRepo.org Community Enterprise Linux Repository - el7
baseurl=http://elrepo.org/linux/elrepo/el7/$basearch/
        http://mirrors.coreix.net/elrepo/elrepo/el7/$basearch/
        http://jur-linux.org/download/elrepo/elrepo/el7/$basearch/
        http://repos.lax-noc.com/elrepo/elrepo/el7/$basearch/
        http://mirror.ventraip.net.au/elrepo/elrepo/el7/$basearch/
mirrorlist=http://mirrors.elrepo.org/mirrors-elrepo.el7
enabled=1
gpgcheck=1
gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-elrepo.org
protect=0

[elrepo-testing]
name=ELRepo.org Community Enterprise Linux Testing Repository - el7
baseurl=http://elrepo.org/linux/testing/el7/$basearch/
        ・・・
mirrorlist=http://mirrors.elrepo.org/mirrors-elrepo-testing.el7
enabled=0
gpgcheck=1
gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-elrepo.org
protect=0

[elrepo-kernel]
name=ELRepo.org Community Enterprise Linux Kernel Repository - el7
baseurl=http://elrepo.org/linux/kernel/el7/$basearch/
        ・・・
enabled=0
gpgcheck=1
gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-elrepo.org
protect=0

[elrepo-extras]
name=ELRepo.org Community Enterprise Linux Extras Repository - el7
baseurl=http://elrepo.org/linux/extras/el7/$basearch/
        ・・・
mirrorlist=http://mirrors.elrepo.org/mirrors-elrepo-extras.el7
enabled=0
gpgcheck=1
gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-elrepo.org
protect=0

ELRepo リポジトリの使い方

上記のように、ELRepo は、4つのリポジトリを提供します。

  • Enterprise Linux Repository
  • Enterprise Linux Testing Repository
  • Enterprise Linux Kernel Repository
  • Enterprise Linux Extras Repository

1 : 有効

0 : 無効

チャネル名 用途 デフォルト値 備考
elrepo Enterprise Linux Repository 1 デフォルトのままで良い
elrepo-testing Enterprise Linux Testing Repository 0
elrepo-kernel Enterprise Linux Kernel Repository 0
elrepo-extras Enterprise Linux Extras Repository 0

チャネル 1. elrepo

まずは、Enterprise Linux Repository。 メインチャネルで、デフォルトで有効になっています。

yum installyum update を安全に実行するために、有効にする必要があるので、デフォルトのままで良いですが、場合によっては、他のリポジトリを全て無効にし、ELRepo だけ有効にする必要があるかもしれません。

ちなみに、システム上に存在する全てのリポジトリを無効にするには、オプション --disablerepo=\* を使います。

elrepo で yum installRaw Code(S)Raw Code(T)
# yum --enablerepo=elrepo install <パッケージ名>
elrepo のみ有効化し、yum installRaw Code(S)Raw Code(T)
# yum --disablerepo=\* --enablerepo=elrepo install <パッケージ名>

チャネル 2. elrepo-testing

次に、Enterprise Linux Testing Repository。 あまり使う機会はないと思いますが、メインチャネルにまだ正式に登録されていない・リリースされていないテイスト中のパッケージを提供します。

elrepo-testing でテスト用のパッケージインストールRaw Code(S)Raw Code(T)
# yum --enablerepo=elrepo-testing install <パッケージ名>

チャネル 3. elrepo-kernel

次に、Enterprise Linux Kernel Repository。 ELRepo の中で、一番重要なチャネルとして、最新安定版のカーネルを提供しており、主に、カーネルの最新化・アップデート時に使います。

カーネルのインストール方式は、以下の 2種類をサポートします。

  • kernel-lt
  • kernel-ml

kernel-lt は、long term の略で、Enterprise Linux 5 と 6 用です。

kernel-lt で最新版のカーネルインストールRaw Code(S)Raw Code(T)
# yum --enablerepo=elrepo-kernel install kernel-lt

kernel-ml は、mainline stable の略で、Enterprise Linux 7 用です。

kernel-ml で最新安定版のカーネルインストールRaw Code(S)Raw Code(T)
# yum --enablerepo=elrepo-kernel install kernel-ml

特に、kernel-ml は、従来の CentOS/EL 5・6 系のカーネルと競合しないように意図的に kernel-ml という名前が付けられました。

なので、CentOS 7 のカーネルを最新化・アップデートしたい場合には、最新安定版をインストールするためには、kernel-ml をインストールする必要があります。

チャネル 4. elrepo-extras

最後に、Enterprise Linux Extras Repository。 エキストラ用のチャネルです。 CentOS や互換性のある他のディストリビューションで置き換えるパッケージを提供するので、パッケージの依存関係更新・アップデート時に使うと良いでしょう。

elrepo-extras で yum installRaw Code(S)Raw Code(T)
# yum --enablerepo=elrepo-extras install <パッケージ名>

終わりに

ちなみに、最新安定版カーネルのバージョン確認、及びカーネルファイルの個別ダウンロードは、以下の URL から確認できます。

以上、Enterprise Linux (ELRepo) リポジトリ追加 でした。